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2011年12月 1日 (木)

陸前高田の皆さんの復興に向けたど根性

群馬中小企業家同友会の経営研究集会で、陸前高田の株式会社矢木沢商店の河野会長の講演を聴くことが出来ました。

震災報道で多く取り上げられたので、ご存じの方も多いと思います。

矢木沢商店は創業から204年の老舗で、岩手県産の大豆のみ使用に拘り、味噌、醤油を昔ながらの製法を守り継いで来ました。

その甲斐あって幾多の品評会で農林水産大臣賞を受賞している有名企業です。
それが3月11日一瞬に消滅してしまいました。

Photo 「人間あまりにも大きなショックを受けると泣けないものです。」「笑ってしまいました。」「皆さん、電気も水も食べ物もない、情報もない電話も通じない、そんな状況を想像できますか」と被災直後の様子を語られました。

「テレビでは、役所の対応が悪く避難所に救援物資が届いていないと批判の報道がされていたようですが、役所の職員も70数名が被災し、残った職員は家族が流されて行方不明でも、探しにも行かないで寝る間もなく遺体を安置できる場所を探していたんですよ」とても文句など言える状況ではなかったと話されました。

河野さんも事業はもう続けられない、廃業を覚悟していたそうですが、跡継ぎの息子さん(9代目)が「絶対に諦めない、社員は一人も辞めさせないで再建する」という強い決意を聞き、「それなら何とかやってみようかと」苦難に立ち向かう決心をしたのだそうです。

企業が全滅した陸前高田は、企業が再建されなければ仮設住宅ができても、年寄りだけの町になってしまう、若い人たちの働くところを何とかするのが最優先だと言っていました。

Photo_2 矢木沢商店は、幸い隣町の一関市に縫製工場だった建物を借りることが出来、仮店舗として操業を再開できましたが、同友会のメンバーを中心に陸前高田の復興ビジョン策定を行政に頼ることなく住民主導でパワフルに歩み出しています。

印象深かったのは「全てを失ったが、かけがえのない大きな物を得ました。」「それは地域の人や家族の絆、日本中の支援していただいている人の心と温かさ」「本物の人とそうでない人の見分け方です。」との言葉でした。

10年後には間違いなく立派に復興されている陸前高田を感じることが出来ました。

社長の 小井土 靖 でした

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