箪笥(たんす)
今日は、箪笥(たんす)について調べてみま
した。まず、登場したのは江戸時代の寛文年
間(1661~1673)に大坂で造られたのが最初
と推測されています。しかし、箪笥を持つ事
が出来たのは上流階級の人達だけで、庶民は
竹などで編んだ葛籠(つづら)などの箱に衣
類や家財道具を収納していたようです。当時
の庶民生活は貧しく、箪笥を必要とするほど
服を持っていなかったのと、高価で庶民には
手が届かなかった様です。また、なぜ箪笥の
数は一棹 (さお) 、二棹…と数えるかという
と、長持の下部に車を付けた「車長持」が流
行していて、火事の際、長持ごと曳いて運び
出せるので便利であったが、明暦三年に起っ
た江戸大火の時、皆が一斉に車長持を引き出
したため路地がふさがれて大惨事が起きた。
そのため幕府は、江戸、大坂、京都の三都で
車長持の製造を禁止しました。その後の長持
は棹を通して担いで運べるタイプが主流にな
り、その頃から普及し始めた箪笥にも棹を通し
て運べる構造(棹通し金具)が取り入れられ、
一棹、二棹…と数えるようになったそうです。
工事部 石田卓也
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