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2020年8月 9日 (日)

冷感チョッキ

いま、暑中での作業を少しでもラクにするために、

「冷感チョッキ」を製作しています。以前紹介い

たしました「ペルチェ素子」という、電圧をかけ

ると片側が冷たく、もう片側が熱くなる素子を使

います。

冷たい側は銅版をつけて身体にあたるようにしま

す。暑い側は放熱器と小型ファンで排気します。

早く実用的なものになるといいですが。

常務取締役 渡辺雅彦

Staff_watanabe_masahiko

Dsc_00112

2020年7月24日 (金)

新型コロナウィルス「D614G」型

今回の新型コロナウィルスは、生体内に入り

こんで増殖するとき、遺伝情報のエラーを補

正するしくみが比較的強く、突然変異はおこ

りにくい型とされています。それでも、小さ

な変化は日々起きており、それは感染拡大す

ればするほど増えていきます。その中で、今

もっとも注目されているのが「D614G」と呼

ばれる系統です。感染に関与するSタンパク

質に関与する遺伝子の614番目がアスパラギ

ン酸(D)からグリシン(G)に変化しているもの

で、感染力が高いとされています。2月から欧

州をはじめとして世界中に広がりました。

日本でも4月に発生した新型コロナウイルス

は主にG型系統とのことです。武漢型に感染

した人であっても、このG型には感染する可

能性があるそうです。G型からはさらに、GR

とGHという型も現れています。ただ、研究者に

よっては、G型が特に感染力が強いわけでは

ない、という意見もあります。

遺伝情報は国際的に集約され、GISAIDという

サイトから情報を得ることができます。

下記に遺伝情報の変化遷移図を挙げておきます。

https://www.gisaid.org/epiflu-applications/next-hcov-19-app/

常務取締役 渡辺雅彦

Staff_watanabe_masahiko

Covid19tree2

Covid19country2

2020年5月18日 (月)

自作の次亜塩素酸ナトリウム水溶液生成器

食塩水を電気分解して作る次亜塩素酸ナトリ

ウム水溶液(アルカリ性)ですが、厳密には

隔膜を用いたものが該当します。ただ、効果

をいろいろ調べてみますと、隔膜がなくても

それなりの効果が期待できるそうです。

次亜塩素酸ナトリウム水溶液に炭酸を加えて

酸性にすると、より消毒効果の高い次亜塩素

酸水(酸性)様の水溶液ができます。

(酸性の程度によって、いろいろ名称が変わります。)

写真は自作の次亜塩素酸ナトリウム生成器で

す。100円ショップで容器を、ネットで長い

炭素棒を購入しました。これで一度に1000

cc作れます。(あくまで個人的な実験です)

常務取締役 渡辺雅彦

Staff_watanabe_masahiko

2

 

2019年4月 3日 (水)

AI(人工知能)の進化で誕生する仕事?!

職場での仕事がAIで置き換えられたら、代わりに

私たちは何をすることになるのでしょうか?ある調

査報告書の結果をもとに、今後誕生すると思われて

いる、新たな仕事を5つご紹介します。

―――――――――――――――――――――

1.ロボットの指導役~AIの場合は、生のデータを

入力して、意味のある出力を得ることが求められま

す。それを実現するための人材が必要になります。

―――――――――――――――――――――

2.AI担当弁護士~特にヨーロッパでは、ロボット

に「電子人格」を与えるという方向で論議がされて

います。人と同様にロボットが裁判に出る可能性が

高くなっているので、それを弁護する専門職も必要

になるといわれています。

―――――――――――――――――――――

3.ロボットと人間を統率するリーダー~すでに人

間とマシンの「共存」時代に入っているため、今後

は「オーケストレーション」つまり人間の作業者と

ロボットの作業者の混成チームをうまく統率するリ

ーダーが必要とされるそうです。

―――――――――――――――――――――

4.改革のリーダー~ビジネス上重要な意思決定は

ロボット自身が行うようになるのではなくて、やはり

人間が主体です。しかしAIの特性を理解した上で

「改革」を進める必要があると予想されており、そ

うした人材が必要となるのでしょうね。

―――――――――――――――――――――

5.自律走行車のチームマネージャー~自動車が完

全自律走行できるように進化するまでは、何らかの

異常が発生した場合、依然として人間が対応しなく

てはなりません。また、乗客や顧客のより複雑な要

求に応えるためにも、人間の担当者が必要となると

いわれています。

さて、実際はどうなるのでしょうね。

研究開発室 渡辺雅彦

Staff_watanabe_masahiko

2018年8月 5日 (日)

自作エアコン!!

暑さ対策として、簡易的に冷気を送風できる

「自作エアコン」を作ってみました。「ペル

ェ素子」という、電圧を加えると熱い部分

冷たい部分とができるものを使って冷たい

気だけを箱の中にためるようにします。

(だいたい0度位の冷気がたまります。)

あくまで簡易的なので、まだまだ改良が必要

です。熱中症予防の一助になるよう頑張りま

す。

研究開発室 渡辺雅彦

Staff_watanabe_masahiko

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Dsc_05282_2

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2018年6月27日 (水)

人工知能カメラ搭載のカメラ(パトカー用)

米国ロサンゼルス市警では、人工知能(AI)

機能を進化させたカメラをパトカーに搭載し

て、いろいろな試験を行っています。

例えば自動車の車種などを自動的に識別でき

る機能。従来のカメラでも、ナンバープレー

トを読み取ることはできますが、車種までは

読み取れませんでした。このカメラの場合は、

ナンバープレートが見えなくても、車種の識

別が可能です。6台までのカメラで連動運用

でき、パトカーに装備したカメラで360度

の撮影も可能になり、顔認識や銃、刃物の識

別機能と併せると防犯上の効果が期待できま

す。プライバシー上の懸念について地域社会

と話し合った上で、機能を決めていくそうで

す。

研究開発室 渡辺雅彦

Photo

Patrolcar2

2018年6月12日 (火)

ついに量産型の空飛ぶ車!!

「空飛ぶクルマ」として開発が続けられていた

「PAL-V Liberty」というものがあります。

ついに量産型モデルがジュネーブモーターショ

ーに出展され、SF映画のような空飛ぶクルマが

現実になる時が近づいています。

公式サイトで販売予約を受け付けており、全オプ

ションを備えた「PAL-V Liberty Executive」のモ

デルは25,000ドル(約265万円)のデポジット

(保証金)を支払えば、初回生産分のキーを受け

取ることができます。本体の価格は質問すれば教

えてもらえる仕組みだそうです。この量産型モデ

ルのキーがオーナーの手に渡るのは、2019年にな

る予定とのことです。

「走行モード」と「飛行モード」を切り替えることで、

自動車としても航空機としても使える空飛ぶ車です。

5分~10分でプロペラを展開することができ、SF

映画のように陸路から飛び立つことが可能です。

航空機の分類としては「ジャイロコプター」となり、

ライセンスが必要です。テニスコートほどの面積が

あれば安全に着陸可能となっています。各国の安全

基準を満たすよう設計されており、量産型モデルも

走行モード、飛行モードともに安全基準を満たして

いるとのことです。

研究開発室 渡辺雅彦

Photo_4

Palv12

Palv22

 

2018年5月25日 (金)

印刷する『車』

ついに車を印刷する時代になりそうです。

量産型の3Dプリントカーが登場しました。

上海の3Dプリンターメーカーと、イタリアの

電気自動車メーカーが、3Dプリンター出力で

大量生産可能な電気自動車「LSEV」を発表し

ました。すでにヨーロッパから7,000台の

予約受注を受けているとのことです。大量生産

体制が本格的にスタートするのは2019年第二

四半期からの予定で、価格は7,500ドル

(約79万円)だといいます。

「LSEV」は車体・座席・ガラス以外はすべて

3Dプリンターで出力したパーツで作られてい

ます。通常の自動車で必要な主要部品数2,000

個に対して、「LSEV」はわずか57個で構成され

ています。

また、車両重量はわずか450kgで、同サイズの

自動車の1~2トンに比べてかなり軽量であるこ

とがわかります。実際のところ、3Dプリンター

で出力する自動車は「LSEV」が初めてというわ

けではありませんが、実用的な強度とスケールで

大量生産が可能なのはこれが初めてだといいます。

研究開発室 渡辺雅彦

Photo_3

3dprintedcar2b

 

2013年1月27日 (日)

コンピュータと暗号

パソコンを使ってオンラインでショッピング

を楽しんでいる方も多いと思います。

こうしたやりとりは普通暗号化され、第三者

の盗聴から守るしくみが使われています。

代表的な暗号化方式で、その元となるのは、

数学の「素数」の性質を利用しています。

素数とは、「1より大きい整数のうち、1と

自分自身しか約数がない整数」のことです。

たとえば、2,3,5,7,......といった数です。

コンピュータの暗号では、「素数どうしをか

け算すると結果も素数となり、桁数が多く

なればなるほどかけ算した結果から元の素

数のペアを見つけることが困難になる」と

いう性質を利用しています。

ところが、元の素数の一方がわかっていれば、

他方の素数を求めるのは簡単にできます。

(割算すればよいので)

たとえば、AさんとBさんがやりとりする時、

Aさんは秘密の鍵数字として「691」という

素数をもち、Bさんは「997」という素数を持

っていたとします。Aさんは、事前に何らか

の方法でBさんの秘密の数字を得ておきます。

Aさんは、自分の秘密の数字691を使って送り

たい情報を暗号化し、さらに二人の素数のか

け算した結果 691×997=「688,927」をつく

り、暗号化した情報と二人の素数のかけ算し

た結果の2つを公開してBさんに送ります。

Bさんは、素数のかけ算した結果を自分の秘

密の数字「997」で割算して、Aさんの秘密

の数字「691」を求め、それを使って受け取っ

た暗号化情報を復元すればよいのです。

第三者が、暗号化された情報と素数のかけ算

した結果を盗聴したとしても、素数の結果だ

けから元の素数のペアを探すのに時間がかか

るので、実際的な話として心配することはな

い、というものです。

実際には、この例のような688,927という数字

では簡単に元の2つの素数を解析されてしまう

ので、ずっと桁数の大きい素数が使われてい

ます。

ちなみに、129桁の素数である

11438162575788886766923577997614661201021

82967212423625625618429357069352457338978

30597123563958705058989075147599290026879

543541

という数の答えを見つけるのに1,600台のコン

ピュータを使って約17年かかったそうです。

(解読に千年はかかるといわれていましたが、

実際にはずっと早く解読されました)

答えは

34905295108476509491478496199038981334177

64638493387843990820577

32769132993266709549961988190834461413177

642967992942539798288533

とのことです。

インターネット上でやりとりされている暗号化

技術の根幹は、元の素数を簡単に求める方法が

今現在見つかっていないからこそ、有効な方法

なのです。

          経理総務部 渡辺雅彦

2012年6月23日 (土)

活かされなかったデータ

福島第一原子力発電所の事故直後の昨年3月

17~19日、米エネルギー省が米軍機に空

中測定システム(AMS)を積んで空から放

射線測定(モニタリング)を行いました。

そして詳細な「汚染地図」を作成し、日本政

府に提供していました。しかし結局公表され

ず、住民の避難に活用されていなかったので

す。

放射性物質が大量に放出される中、北西方向

に帯状に広がる高濃度地域が一目でわかるデ

ータが提供されていたにもかかわらず、結果

として多くの住民がそうした高濃度汚染地域

に避難してしまうことになりました。

日本にも緊急時迅速放射能影響予測システム

(SPEEDI)があり、その試算結果の公

表の遅れが問題となりました。「予測の計算

が正しく行なわれているかの分析に時間がか

かる」なとど言われましたが、この米軍のシ

ステムは放射能の拡散方向を示す「実測値」

だったのです。

実測値なので、まずは高濃度汚染の広がる地

域からは極力離れる、という避難誘導ができ

たはずでした。いったいどういう経緯でこれ

が使われなかったのでしょう......

キチンと調査してほしいと思います。

          経理総務部 渡辺雅彦

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