伝統工法と耐震補強
石川県の金沢市内には、昔の趣を保ってい
る長屋が160件ほどあります。主に明治時
代に建てられたものです。中には江戸時代
のものもあるそうですが。
そんな長屋は、昔ながらの伝統工法でつくら
れており、鉄の釘はほとんど使われていない
そうです。通常の地震では、これでも十分な
強度を保てるとのことでしたが、大地震に対
しては強度不足です。そこで耐震補強工事
が求められるわけですが、通常の耐震金具
をこうした長屋にとりつけると、かえって強度
が落ちるそうです。というのも、伝統工法は枠
がゆがむことによって振動を吸収するつくりと
なっているので、これを動かないように固定し
てしまうと、柱が折れてしまうのだそうです。
そこで、こうした伝統工法に対する耐震補強
としては、「面で支える」というのがポイントだ
そうです。具体的には、補強壁を作ったり、面
格子で補強したりすることだそうです。
経理総務部 渡辺雅彦
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