欄間
前回は「鴨居」について書きましたが、今回
は、鴨居の上にあります「欄間(らんま)」
について調べました。
欄間とは、天井と鴨居との間に、格子や透か
し彫りの板などを取りつけた部分のことで、
本来は採光・通風などの為の物ですが、装飾
も兼ねています。
言葉の由来は、古く中国から伝わって来たと
言われ、蘭と関係があるようです。
中国では蘭は「香草」と呼ばれて、その蘭花
の事を「王者香」や「国香」、「第一香」と
いう別称で表現され、高貴な階級層の女性に、
「蘭麝(らんじゃ)の香り」はとりわけ好ま
れて重宝されていたそうです。
「欄間」の語源ですが、一説では昔、中国で
は親しい来客や大切な人の接待の折には、隣
室に蘭花の鉢を並べてその仄かな芳香を天井
部分の近くに設けられた隙間から漂わせて客
をおもてなしする事が、主人の礼儀とされて
いたそうです。その香気を送る空間を「蘭間」
と呼んだという説があるとのことです。
工事部 石田卓也
コメント