新型コロナウィルス「変異型」
今年のクリスマスは、いろいろと制限が
ありますね。
新型コロナウィルスで、「変異型」と呼ばれる
ウィルスがニュースで報道されています。
従来のものより感染力が70%高いのでは、
ともいわれています。9月20日にイギリスの
ケントで最初に発見され、今ではベルギー、
オランダ、イタリア、オーストラリア、シンガ
ポール、香港等でも検出されています。
ウィルスは増殖を繰り返しているうちに、
構成する塩基配列が少し変化し、性質が
変わっていきます。人間の進化よりもは
るかに進化のスピードが速いわけです。
この変異型ウィルスは株名をVUI-202012/01
といい、タイプとしてはN501Y+69/70del
というものです。武漢株とは塩基配列で
29ヶ所異なっています。
N501Yというのが、人体の細胞のACE2
受容体に入りこむ際の突起部分の型を示
しています。
ウィルスは、自ら生きながらえるために、感
染力を高める変異をすることがよくあります。
その分、毒性は弱くなることもあります(毒
性を強くして人間自体が死んでしまうと、
ウィルス自身も広まらなくなってしまうため)。
ただし、強毒性・高感染力のウィルスが
出現する可能性もあるので、十分な警戒
と感染防止策が必要です。
本ウィルスに関しては、まだまだ不明点が
多いのですが、すでにワクチン製造会社は
対応に乗り出しています。また、南アフリカ
では501.V2という更に変異が進んだ型が
検出されています。ウィルスの進化は速い
ので、迅速な対応が求められます。今後の
研究に期待しましょう。
常務取締役 渡辺雅彦