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2011年10月11日 (火)

放射性物質測定も「セルフ」で!

 食品(米・野菜等)や土などを持ち込み、放射性物質の量を自分で測ることができるという民間の施設が本日午後、千葉・柏市にオープンしました。

http://bq-center.com/bqmil/

 この測定施設は、放射性物質の単位である「ベクレル」を「見る」ことから「ベクミル」と名付けられています。持ち込んだものを自分自身が操作することによって、放射性物質の量を測定することができます。予約制で、20分の利用料金は980円からとなっています。

 測定の精密さは専門機関に比べるとやや劣るということですが、安い料金で手軽に測定できるとあって、初日から予約が相次いでいるそうです。

 空間線量用の測定器では、食物に対しては(基準値が小さすぎて)測れないので、こうした需要もあるのでしょうね。                   
                        経理総務部 渡辺雅彦

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2011年10月 5日 (水)

放射線の航空機モニタリング結果(群馬県)

 先日、文部科学省と群馬県による放射線の航空機モニタリングの結果が発表になりました。これは、米国エネルギー省から借用している航空機測定システムを、群馬県の防災ヘリコプターに搭載して調査したものです。

http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/09/1910_092714.pdf

 それによりますと、群馬県北部から南西部にかけて、比較的高い沈着量が見られます。ただし、地面への沈着量が比較的多いところでも、空間線量率は高くなかったりするので、やはり実際に測定してみないとわからないのが現実です。

 国産の放射線測定器(空間線量用)が、今月20日から販売になるそうです(15,750円)。まずは自分で測ってみよう、という方が多くなれば現状把握がすすみ、方針を立てたり対策を行ったりすることができると思います。

                                      経理総務部 渡辺雅彦

2011年9月28日 (水)

武田邦彦氏講演会に行ってきました

 去る9月21日に、武田邦彦氏の講演会に行ってきました。環境問題全般がテーマだったのですが、放射能に関する情報がたくさん得られました。

 震度6に耐えた原発は1つもないこと、震度6が起こるようなところに作っているのは日本くらいなこと、安全とされる放射線量は「年間1ミリシーベルト」であること、などなど。

 放射能問題以外の環境テーマとしては、地球温暖化で南極の氷は融けないこと、マイ箸を使うよりも日本の材木で割箸をみんなで使った方が日本の森林資源のためになること、リサイクル率の計算に日本は「焼却分」も算入しているのでみかけ上高そうに見えることなど、一瞬「えっ?」と思わず言いたくなるような内容で、とても興味深いものでした。

 武田氏の著書で、子どもを放射能から救う方法に関するものを2冊購入しましたので、いろいろと勉強したいと思います。

                         経理総務部 渡辺雅彦

2011年9月13日 (火)

ライフ~いのちをつなぐ物語~

昨日、久々に映画を観ました。
タイトルは「ライフ~いのちをつなぐ物語~」。

英国のBBCアース・フィルムズ製作の自然ドキュメンタリー映画です。
究極の弱肉強食の環境の中で必死に生きるさまざまな動植物たち。
ダイナミックで鮮明な画像に、思わず惹きつけられます。

北極海の天敵のいないところにいるアザラシの母と子。
外気温はマイナス30度。母親は強風の「盾」となり、生まれたばかりの子どもを寒さから守ります。
ここに敵がいないということは、食料となる動物もいないのです。
そこで母親は、氷に穴を開け、嫌がる子どもを海中に誘います。そこは氷上とは別世界。
子どもは魚の捕り方をおぼえ、たくましく育っていきます......

その他、多種多様な動植物が紹介されています。
彼らが子どもたちを必死で守り、驚くような形で命をつないでいく姿は、とても感動的です。
同時に、この地球が人間だけのものではない、ということを痛感させられます。

興味のある方は、是非ご覧ください。きっと感動すると思います。

                    経理総務部 渡辺雅彦

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2011年9月 6日 (火)

放射線対策で今必要なこと

 去る7月27日の参議院・厚生労働省委員会にて、東京大学アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授が意見を述べました。

 児玉教授の専門はシステム生物学で、遺伝子レベルの変化が生物個体に及ぼす影響を研究しています。また放射性物質を用いたがん治療の研究も行っているので「一番真摯に内部被曝について研究している」と自負される方です。震災以後の政府や国会の対応に対し、満身の怒りを込めてストレートに意見を述べていらっしゃいます。

 「今回福島で放出された放射性物質は広島型原爆の熱量換算で29.6個分、ウラン換算で20個分にもなります。ただし、原爆の場合は一年後の放射線残量は1/1000になるのに対して、原発事故の場合は1/10にしかなりません。広島型原爆20個分の「天然には存在しないセシウム137等」を撒き散らした東京電力と政府の施策を反省し、これらを減らすために全力を挙げる以外に安心できる解決などありえないのです。そのことを抜きにして、どこが安全だという議論をいくらやっても、国民は絶対に信用しません。」

 やはり、今必要なのは、わたしたちの身の回りのどの部分に放射性物質があるのかを把握し、その場所と量に応じて優先順位をつけて除染していくことではないでしょうか。何よりも妊婦の方や幼い子どもたちに特に配慮した対応が必要だと思います。政府には是非、「緊急的な除染」と「恒久的な除染」の両方の指針をそれぞれ示し、一刻も早く国民に安心をもたらすようにしていただきたいと思います。

【参考:児玉龍彦氏・2011年7月27日 参議院・厚生労働省委員会】
http://www.youtube.com/watch?v=O9sTLQSZfwo
(リンク切れの場合はYouTubeで「児玉龍彦 7月27日」等で検索してみてください)

                                                                         経理総務部 渡辺雅彦

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2011年8月23日 (火)

自作放射線検知器(製作編)

 今回は自作放射線検知器の作り方を簡単に説明します。

◎ガイガー管~調味料入れ容器を利用

 +極は、配線コードの被覆を10cmほどむき、半分に折り曲げてよじります。根元部分をテープで固定します。-極は、調味料入れの中ほどに穴を開け、配線を外から中に通してから、2cmほど被覆をむいて広げます。中に筒状のコピー用紙を入れ、銅線が紙に触れるようにします。調味料入れの底の部分の真ん中に穴を開け、そこに+極を差込み、テープで固定します。

◎高電圧抵抗器~コピー用紙を利用

 A4のコピー用紙を4つに折り、折り目で数えて3つ分だけを残してカットします。これを再度折り目で折り、3つのクリップをつけます。

◎電源の接続

 乾電池(1.5V×8本=12V)と、高電圧ユニット(MPH4110)を接続します。

※以上で製作は終わりです。皆さんも是非挑戦してみてください。

(接続方法の詳細が知りたい方は、ご連絡ください)
                                     経理総務部 渡辺

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2011年8月 9日 (火)

自作の放射線検知器(2)

   放射線を検知・測定するには、半導体イメージセンサーやガイガー管という部品が一般的に使われます。こうした部品は高価または品薄で、中々入手しにくいのが実情です。今回作製した放射線検知器は、ガイガー管自体を身近なもので自作するのが特徴です。(フィルムケースや調味料入れなどが使えます)

下の図は、自作放射線検知器の概略配線図です。乾電池(12V)の電圧を高圧電源ユニットで6,500Vまで一度上昇させた後、その電圧を4,500V程度に調節し自作のガイガー管に接続します。(ガイガー管にはそれぞれ、動作するのに最適な電圧がありますので、電圧の調節が必要なのです)

高電圧を調節する部品(抵抗器=ボリューム)は、コピー用紙を使って代用します。

放射線がガイガー管に入ると、ごく微弱な火花が飛びます。この火花からはノイズ状の電波がでるので、市販のAMラジオで受けると「プチッ」という音がします。この音の数(頻度)で放射線の強弱を知ることができるのです。

 次回は、自作放射線検知器の作り方を簡単にご紹介したいと思います。

                               経理総務部:渡辺雅彦

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2011年8月 2日 (火)

自作の放射線検知器

 福島第一原子力発電所の事故以来、放射線に対する関心は高まっていますが、残念ながら対策はあまり進んでいないのが現状だと思います。いま大事なことは、わたしたちの身のまわりにどの程度の放射線があるのかを知ることです。どこが強く、どこが弱いのかを知り、強いところには子どもたちをなるべく近づけないといった対処が必要だと思います。

 ただ、放射線を「測定する」のには通常、高価な測定器が必要です。しかし「検知する」だけなら、意外と簡単に実現できるのです。 そこで、秋葉原で購入した高圧電源(525円)を使い、簡単な放射線検知器を自作してみました。手軽に作製することを目指したため、センサーとなる放射線検知管には 100円ショップで買ってきた「調味料用の容器」を流用したりしています(笑)。あくまで簡易的なものですので、放射線の「多い・少ない」の判断しかできませんが、それを知るだけでも意識づけとしては有効だと思います。(ちなみにこの検知器は、市販のガイガーカウンタでは測定できないα線も検知することができます!)

 次回は、この放射線検知器の簡単な解説を行いたいと思います。

                                     経理総務部:渡辺雅彦

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