昔のパソコン
わたしが初めて購入したパソコンは、シャー
プの「MZ-80K」です。1978年のことです。
当時のパソコンにはハードディスクもフロッ
ピーもなく、使用前に「カセットテープ」で
OSを読み込ませるものでした。それも20分
くらいかかります。よく途中で「データ読み
込みエラー」などという表示がでると、使い
たくても使えない、起動すらできない状況に
涙が出たものです。
このパソコンのメモリ容量は4キロバイト。
ギガでもなくメガでもなく、キロです。簡単
に言いますと、OSとプログラムとデータの合
計が約4,000文字で一杯になってしまいます。
そのため、少ないメモリをいかに効率よく使
うか、ということに頭をフル回転させていま
した。
たとえば、変数AとBの値を入れ替えるのに、
通常は別の変数Cを使って、
C=A(CにAの値を代入)
A=B(AにBの値を代入)
B=C(BにCの値を代入)
とするのが一般的です。
でも、メモリが貴重な環境では、変数を1つで
も減らしたいのです。
そこで、
A=A+B(AにA+Bの値を代入)
B=A-B(BにA-Bの値を代入)
A=A-B(AにA-Bの値を代入)
とすると、別の変数を用意する必要はなくな
ります。例として、A=3、B=2の場合を考えて
みましょう。
A=A+B(Aには3+2の値5が代入されます)
B=A-B(Bには5-2の値3が代入されます)
A=A-B(Aには5-3の値2が代入されます)
これでAとBの値を入れ替えることができます。
いまどきのパソコンは、メモリ容量が8ギガ
バイト、というのも珍しくはなくなってきま
した。実に200万倍です。変数もふんだんに
使えます。ただ、OSの仕様が複雑になってき
ているので、全体の把握が非常に難しいです。
いつの世も、プログラムをつくるのはそれな
りに大変です。
経理総務部 渡辺雅彦
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