コンクリートの強度
コンクリートの強度は外気温に大きく影響さ
れます。暑ければ暑いほどコンクリートの強
度が出やすく、寒ければ寒いほど強度が出る
のがゆっくりとなります。また、コンクリー
トが固まり始める最初の時期を「初期硬化」
と呼んでいます。ちょうど氷が固まりはじめ、
氷の薄い膜ができはじめる頃とよく似ていま
すが、この時の強さも外気温が低ければ、初
期強度(初期硬化)も弱く、外気温が高ければ
初期強度(初期硬化)の早くなります。
こういう理由から、養生期間(型枠を置いて
おく時間)は、夏は短くても良く、冬は長く
しなければならないのです。
このように、コンクリートは外気温によって
強度の現れ方が大きく異なってくるために、
どの時点の強度を基準にすれば分からないの
で、コンクリート打設後28日目の強度を、
そのコンクリートの強度と位置づけています。
コンクリートの強度は、N/mm2(ニュートン・
パー・平方ミリメートル)という単位で表され
ます。たとえば、30N/mm2とは、わかりやすい
単位に置き換えると、10cm角のコンクリート
で30トンの重さに耐えられる強さに相当しま
す。 住宅で最もよく使われる21N/mm2という
コンクリートは、10cm角の柱に置き換えると、
21トンの重さに耐えられる強さ、と考えるこ
とが出来ます。
工事部 石田 卓也
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