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2013年2月 9日 (土)

さしがね

大工にとって絶対の必需品の中に、差し金

「さしがね」があります。

その使い方は非常に奥が深く、極意を会得

するのはとても難しいのだそうです。

特にさしがね術、規矩術(きくじゅつ)と

言われる秘伝を全てマスターする事は、プ

ロの大工さんでも至難の技なのです。

さしがねの作者について調べてみました。

その昔中国に魯班(ろはん)という伝説的

な工匠がいたそうです。魯班は鋸を始め、

さまざまな道具を作ったと伝えています。

裏には吉凶を占う魯班尺とか門尺が刻み込

まれており、聖徳太子が日本に持ち込んだ

という話もあるくらいです。

また、永六輔さんがメートル法の(尺貫法

廃止)法律改正の時、この「さしがね」を

残すために、ラジオを通じて全国的な運動

を行い、そのおかげで現在も「尺目盛のさ

しがね」が残され、日本中の大工さん達が

尺目盛付きのさしがねを使うことが出来て

いるそうです。

さしがねの裏面には

財、病、難、義、官、劫、害、吉

8文字が書かれ、吉凶を占うのに使った

と言われており、別名唐尺(からじゃく)

と言われています。

この唐尺は12寸を8つに割り(1区割り

15分)4文字は吉、あと4文字は凶とな

り、良い区割りの文字内に収まる様に鬼門

を占うようです。

一般住宅で唐尺を使う風習は、神社仏閣建

築以外では無いようです
「財」・・・吉-福穂・財宝・天富星
 この寸法の中に入れば、幸せ、財宝を得る、

建築では棟木や大黒柱の寸法に用いる。
「病」・・・凶-絶命・病気・天疾星
 この寸法の中に入れば、家内一同が、

病気が多く、悪き事多し。
「離」
・・・凶-禍害・離散・天逃星
 この寸法の中に入れば、早く親と別れ、

子供とも離れ、すべてのことが悪い。
「義」・・・吉-游年・義侠・天願星
 この寸法の中に入れば、すべてのこと良く、

幸せで思い通りになる。
「官」・・・吉-天屋・官進・天爵星
 この寸法の中に入れば、家の者が出世して、

すべての者、長生きができる。
「劫」・・・凶-遊離・盗難・天刃星
 この寸法の中に入れば、家の者に非義、

非道が生まれ、散財、盗難のおそれがある。
「害」
・・・凶-絶対・災害・天破星
 この寸法の中に入れば、家の者、死人多く、

災難も多く、不吉の寸法である。
「吉」・・・-生家・名誉・天祥星
 この寸法の中に入れば、すべてのこと

望み通りになり、なすことすべて発展する。

実に奥の深い道具ですね。

            工事部 石田卓也

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