左官
今回は、「左官」について調べました。奈良時代
の律令制度下において、建築仕事を司る木工
寮に属〔さかん〕という役職がありました。
この属の役人が宮中の修理に壁塗りをしてい
たことが現在の左官の語源だと言われていま
す。律令制度が敷かれていた時代の官位の
一つなのです。律令制度には、四等官制度が
敷かれており、トップが『長官かみ』、以下『次
官すけ』、『判官じょう』そして最下位が『佐官
さかん』でした。佐官とは、『官を(佐)たすけ
る』という意味で、当時は各役所によって様々
な字を当てていました。
そのなかで、宮中の修理の時の壁塗り職人を
木工寮(現在の国土交通省のようなもの)の
『左官』に任じ、出入りを許可したのがその
名の由来です。
つまり、『左官』は立派な官位の名と言うわけ
ですが、これがいつしか職業名に転じ、現在
に至っているそうです。建築業界で働いてい
ても、分らない事が多くあります。これからも
調べて行きたいと思います。
工事部 石田卓也
コメント