樋
梅雨時期に大活躍の樋ですが、その歴史
は古く、文献に樋が登場するのは、平安
時代後期に作られた歴史物語「大鏡」の
中の一節「あわいに"ひ"をかけて涼し」
という記述だそうです。この文中の"ひ"
は"樋"を意味し、当時の建築様式であっ
た多棟住宅の谷の部分「あわい」に取り
付けた「受け樋」であろうと考えられて
います。当時の「受け樋」は「懸樋(か
けひ)」ともいわれ、雨水を排水する役
目よりも、むしろ飲料水や生活用水とし
て貴重であった雨水を、屋根から水槽に
導く「上水道」の役割を果たしていたよ
うです。
工事部 石田卓也
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