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2021年6月18日 (金)

内曇砥(うちぐもりと)

大工さんをはじめ、様々な分野の職人さん

は刃物を道具として使います。特に日本では、

古来から独自の刃物文化がはぐくまれてきま

した。

その刃物の切れ味を維持するためには、砥石

で研ぐことが大切です。また明治からは、性

能だけではなくて芸術性を高めるためにも、

研ぎの技術は大切なものとなりました。

最近は自然石の良質の砥石は品不足となって

いるようです。

写真はわたしの持っている砥石で「内曇砥

(うちぐもりと)」といいます。研ぎの仕上げ

工程で使われるものです。通常の砥石研ぎだ

けではなくて、細かい部分の研ぎには、薄く

割って吉野和紙を漆で貼り付けた独特の加工

をした砥石を用います。これを指で刃に当てな

がら細かな刃紋を丁寧に研いでいくわけです。

(ちなみに内曇砥の場合は研ぐとは言わずに

「引く」と言うことが多いです)

満足のいく波紋をつくり出すのは至難の業で

すが、うまくいったときはとてもうれしくな

ります。日本の伝統文化はこんなところにも

存在しているのですね。

代表取締役 渡辺雅彦

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