驚愕のバイオマスシステムの環境と農業における可能性
去る8月23日、新潟県村上市の株式会社開成さんが開発したバイオガス発生プラント
とガス発電コージェネシステムにおける南国フルーツ園の視察に行ってきました。
厄介者の生ゴミや下水汚泥、農産物の残渣からメタンガスを発生させ、ガスを燃料とし
て発電し、廃熱を温室で利用して南国フルーツのパッションフルーツを栽培、ガスを取
り出した残渣、廃液は農業に最適な肥料として再利用するという、見事に循環し捨てる
ものが何もないという、まさに再生可能エネルギーの優等生といえるシステムです。
村上市瀬波温泉街の外れで海岸から50メートルくらいのところにこのシステムは建設
されていました。
冬季はー2~ー5℃の気温で毎日風速15M位の風が吹く厳しい環境ですが、ハウス
では南国フルーツの代表格のパッションフルーツが一年を通じて見事になっています。
パッションフルーツはもちろん、生体エネルギーの技術を応用してこの厳しい環境に適
合出来るように3年かけて品種改良されたそうです。
問題となるフルーツの味ですが、糖度、酸味共に原産地や沖縄産のものと比較して
150%ほど高く素晴らしい美味しさでした。
システムとして、扱うものが生ゴミや汚泥ですので周辺に対する悪臭が懸念されますが、
投入口は臭いが多少ありましたが、敷地の周辺では全く気になりませんでした。
一日5t 弱の生ゴミで約120世帯の電気がまかなえる発電が可能だそうです。
日本中の各市町村でこのシステムを導入したなら農業分野と再生可能エネルギー
分野に大きなインパクトを与えること間違いなしです。
by 小井土 靖
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